ノサッジ・シングとジャック・グリーンのプロダクションはシンプルでありながら効果的で、燃えるような雰囲気を作り出し、不確かな愛の情熱的な駆け引きを想起させる。
- The FADER

ノサッジ・シングとジャック・グリーンがニューシングル「Unknown」と、それに伴うオーディオンによるリミックスを〈Lucky Me〉より公開した。

オウリをフィーチャーした2023年の「Too Close」や2024年の「RB3といった共作に続く「Unknown」は、彼らの独自でありながら広がりのある対話を提示するものであり、グリーンによれば「自分たちの“ミッション・ステートメント”」だという。ぼんやりとした瞑想的なトラックで、感情的に露骨なものではなく、意図と目的のもとに作られた楽曲である。

グリーンは次のようにコメントしている。
「この曲は、僕たちをある道へと導く、明確な目的地を示すものだと思う。面白いのは、この曲が“自然にできた”ということなんだ。ある日、君の近所を散歩して、スタジオに戻ったら演奏を始めて、気がついたら1時間後にはトラックの85%ができてた。」

ノサッジはこう付け加える。
「僕たちが同じ意図にしっかりフォーカスできた、初めての曲だったと思う。完全に“フロー状態”だったね。」

「Unknown」は、彼らがデトロイトのMovement Festival中に開催される名高いイベント「House of EFunk」でプレイする直前にリリースされた。同じイベントには、オーディオン名義で「Unknown」のリミックスを担当し、ミニマルテクノの7分間のオデッセイへと楽曲を変貌させているデトロイト出身のマシュー・ディアも名を連ねている。

Nosaj Thing & Jacques Greene - ‘Unknown’
YouTube https://www.youtube.com/watch?v=lP7Hwo-uEeA/
配信リンク https://l-ky.me/unknown/

Nosaj Thing & Jacques Greene - ‘Unknown (Audion Remix)’
YouTube https://www.youtube.com/watch?v=lP7Hwo-uEeA/
配信リンク https://l-ky.me/unknown/

ジャック・グリーンは10年以上にわたり、“クラブについて”の音楽を作り続けてきた。複数のEP、シングル、そして『Feel Infinite』(2017年)や『Dawn Chorus』(2019年)といった2枚のアルバム を通して、彼のサウンドは感情に満ちた靄のようなものへと発展してきた。2021年には、キャリア初期の未発表曲を含む楽曲集『ANTH01』をリリース。自身の作品以外にも、ボノボとの共作「Fold」や、レディオヘッドのリミックス、ジェシー・ランザやティナーシェのプロデュース、The xxとのツアーなど、さまざまな形でクラブとの関係を探求している。

ノサッジ・シングは、自らの歩み、そしてロサンゼルスという土地のライブな系譜を映し出すような、繊細なサウンドスケープを創り出す達人である。彼のサウンドとスタイルは、LAの伝説的なイベント「Low End Theory」で根付いたものである。DIY精神に基づく活動から、ノサッジは20年近くにわたりコミュニティの支持を集め続けており、ザ・ウィークエンドのオープニングアクトから、2013年のコーチェラのサハラテントでのクロージング、並びに東京拠点の映像作家、真鍋大度との10年にわたる壮大なコラボまで、多岐にわたる経験を重ねてきた。彼の触覚的で雰囲気豊かなプロダクションは、トロ・イ・モワ、ジュリアナ・バーウィック、サーペントウィズフィートなどとのコラボレーションでも高く評価されている。その土地感覚とフィーリングの独自性によって、ノサッジ・シングは広範なディスコグラフィーを通じて熱狂的な支持を集めている。