Teen of Denial (Joe's Story)
Car Seat Headrest
RELEASE: 2026.10.16
カー・シート・ヘッドレストの才能を世に証明した名盤
『TEEN OF DENIAL』発売10周年を記念して
3曲の新曲やリアレンジを加えて再構築された
『Teen of Denial (Joe's Story) 』が発売決定!
カー・シート・ヘッドレストの才能を世に証明した名盤『Teens of Denial』の発売10周年を記念して、3曲の新曲やリアレンジを施して新たに再構築した『Teen of Denial (Joe's Story) 』を発売。
オリジナルアルバムでは、トレドはしばしば "Joe" という名前を使っていたが、これはアメリカのSSW ダニエル・ジョンストンへのさりげないオマージュだった。10周年を前に本作を見直す中で、彼はジョーに独自のストーリーを与えたいと感じ、その物語を語るようにアルバムに手を加え始めた。バンドはプロデューサーのスティーヴ・フィスクと共にスタジオに戻り、歌詞の調整、アレンジの修正、そして抑圧的 (Denial) なスタイルで新曲のレコーディングを行った。「Optimistic Son」や力強い「Joe Drives Again」などが新たに収録されている。仕上がりは『Teens of Denial』の持つ暗さと、若さゆえのシニシズムを保ちながらも、苦労の末に得た思いやりをわずかに取り込んだものとなった。
ウィル・トレドより:
昨年、『Teens of Denial』の10周年に向けて何かできないかという提案があり、アルバムを振り返り始めた。収録曲のいくつかは、ここ10年間で日常的に演奏してきたが、発売以来アルバム全体として深く向き合ったことはほとんどなかった。多くの曲は大学生活の終わり頃、シニシズムや行き場のない攻撃性と格闘しながら2年間かけて作り上げたものだ。曲が完成した頃にはワシントンに住み、カー・シート・ヘッドレストはレーベルと契約したバンドになっていた。制作過程の混乱にもかかわらず、最終的なアルバムは関わった全員にとって楽しい作業となった。
今回改めて曲を振り返ると、アルバムを通じてある物語が語られているように感じ始めた。もともとナラティブな作品として構想したわけではなかったのだが。ダニエル・ジョンストンは『Hi, How Are You?』の中でいくつかのトラックに "Joe" という名前を使っていた - No More Pushing Joe Around / Keep Punching Joe - それは、自分自身の代わりとして、ある種のジョークとして。僕はそのアイデアと名前を借りて、曲のタイトルに使った。そして今回、考え始めたんだ... 一体、ジョーとは?この問いを立て始めると、裏庭を掘り起こしながら古代都市の基礎を発見したかのように、驚くほど完全な輪郭を持った物語が浮かび上がってきた。掘り進めるうちに、オリジナル・アルバムのいくつかの曲はこの新しい文脈にそぐわないとして外れていった。また別の曲は、音楽の中に秘められた物語を完全に生み出すために、新しい歌詞を求めてきた。
出来上がった作品は、『Teens of Denial』が本来あるべき姿により近いものに感じられる。暗い場所から制作をしていると、自分がどこにいるのか客観的に見ることは難しい。今回は、その暗さの記憶を引き出しながら、10年という歳月と積み重ねた視点によって、その体験に、より充分な光を当てることができた。ジョーは僕が経験したことの一部と、彼自身の問題の一部を抱えるキャラクターだ。自分自身の印象だけでなく彼の物語を語ることで、アルバムに新たな思いやりと完全性がもたらされた。シンプルでキャッチーな、ロックの美学を追求した新しい素材を描く機会にもなり、さらには10年ぶりにスティーヴ・フィスクと再びスタジオに入るという喜びと刺激も得られた。タコマにある彼の自宅でミックスを行い、過去と現在の間に隔たりがないことに常に驚かされた。10年後に同じ機材でボーカルのオーバーダブを録音し、今の自分の声が2015年のウィルの声と並んで聴こえてくるのだから。この作品や僕らに初めて触れる人にとっては、過去の遺物としてではなく、新しい作品として聴くことになる。それを僕ら自身も体験できたことは、この上なく充実したことだった。
『Teens of Denial』をよく知っている人にとって、オリジナルとの比較は避けられないだろう。しかし、できる限り、人々がこのアルバムをそれ自体として受け取り、初めて音楽と物語に出会うティーンエイジャーとして向き合ってほしいと思う。音楽とは続いていく物語であり、アルバムはその躍動的で継続的な性質を常に正しく表現できるわけではないと思っている。音楽に命を吹き込むのは、それを聴く新しい耳と、それに向き合う新しい心だ。この作品に人々が足を運び続けてくれていることに心から感謝している。そして、この新たな提示が、新たな話題を生むことで彼らへの敬意となることを願っている。「こうでなくてもいい(it doesn't have to be like this)」ということはわかっていた。今、こう問いかけることができる...「もしこうだったら?(what if it were like this?)」