スウェーデンの国民歌手であり、ジェイミー・エックス・エックス(Jamie xx)が昨年リリースしたアルバム『In Waves』の収録曲「Life」にも参加したロビンが、約7年ぶりとなる新曲「Dopamine」をリリースした。新たに契約したレーベル〈Young〉よりリリースされたこのシングルはミュージック・ビデオも公開されており、2024年にブランドのディーゼル(DIESEL)のキャンペーンを手がけた写真家マリリ・アンドレが監督した。彼女は「Dopamine」のジャケットの撮影も手がけている。



この新曲「Dopamine」では、長年のコラボレーターであるクラス・オールンド(Klas Ahlund)と再びタッグを組み、この10年で最も待望されたカムバックのひとつにして彼女のキャリアを象徴する数々の瞬間に新たな1章を刻む。またこのシングルは、恋に落ちた瞬間、身体の中を駆け巡る化学的な多幸感——感情と生理反応の境界が溶け合う、あの眩暈のような高揚——を捉えている。それは“欲望”と“疑念”がぶつかり合う音。気持ちは本物なのに、それがホルモンによる錯覚であることも理解している。サウンド面でもその緊張と昂揚が反映されており、陶酔的で脈打つようにエネルギッシュ、まるでその高揚感の頂点に達する瞬間をそのまま音にしたようだ。

ロビンはまた、この新曲で欲望という謎めいた感情とどう向き合うかというテーマに挑んでいる。「いまは誰もがスマホで心拍数を見られるし、自分の感情を体内のホルモンや化学物質を通して読み解こうとしている。まるで人間であることを受け入れられないみたいに、あらゆることを説明しようとする——それ自体は素晴らしいことだと思うけれど、それが“人生を攻略できる”という幻想を生み、世界をおかしくしている部分でもあると思うの」とロビンは語る。「『Dopamine』の二重性は、圧倒的にリアルで、強く、激しく、心地よい、あるいは痛みを伴うような感情を抱きながらも、それが自分の身体の中の単なる生物学的プロセスだと理解しているところにあるの。宗教か科学かを選ぶのではなく、その両方が存在していることを受け入れて、その間を自由に行き来できるようになりたいの」。

「Dopamine」は、2018年にリリースされた7作目のスタジオ・アルバム『Honey』に続く作品となる。近年のロビンは、公の場での登場を重ねるたびに新作への期待と憶測を大きく高めてきた。「Saturday Night Live」50周年を記念してデヴィッド・バーンと共演したほか、チャーリー xcxやグレイシー・エイブラムスとの圧巻のライヴ・パフォーマンス、2024年にはジェイミー・エックス・エックスと共にクロスオーバー・アンセム「Life」を制作。また、ヤング・リーンとチャーリー xcxと共に2024年を象徴するアルバム『Brat』収録曲「360」の別ヴァージョンを発表し、さらに2025年のAcne Studiosパリ・コレクションでは音楽を担当するなど、ロビンは常に独自の方法でポップ・カルチャーに影響を与え続けている。