“シルクで紡がれた言葉が奏でる戦いの叫びだ"
The FADER

“残響がこれほどまでにカタルシスを感じさせたことはない"
MTV

“彼女のゴッサム的でソウルフルな曲は、歌というよりも夢のような瞑想のように感じられる”
NYLON

“小さな大聖堂のような音楽だ”
Pitchfork

滋味豊かで深い癒しを与えてくれる歌声とチェロを駆使した深淵なアンビエント〜ドローン・サウンドでFKAツイッグスからザ・シネマティック・オーケストラまで魅了する孤高の才能ルシンダ・チュア。名門〈4AD〉より今週リリースする待望の1stアルバム『YIAN』から最終シングル「Something Other Than Years」を発表した。この曲は、チュアの友人であり、ジャンルを超えたポスト・クラシカル・アーティストであるユールと共演したアルバムの最後を飾る曲で、導きを求める優しい響きの楽曲となっている。

「この人生の生き方を教えて、年を重ねること以外の方法で」とチュアは呼びかける。「この人生にはまだ何かある、光り輝く天使」とユールは歌い返し、無限の空間のような感覚の中で、2人のアーティストたちのユニークな歌声が交錯していく。

Lucinda Chua - Something Other Than Years feat. Yeule



チュアとユールは、チュアが設置した“ASMR*の洞窟”という名のスタジオで「Something Other Than Years」を録音した。スタジオの床にクッションを敷き詰め、その周りにステレオマイクを設置し、2人は横たわった。“洞窟”から無限の層をなす暖かな音の渦が生まれ、広々とした安心感のあるサウンドが生み出された。
*ASMR:人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地良い、脳がゾワゾワするといった反応・感覚。

いよいよ今週金曜日に発売を迎える、デビュー作『YIAN』。アルバムのタイトルは中国語でツバメ(燕)を意味し、彼女の両親が、中国人としてのつながりを保つためにチュアにつけた名前「Siew Yian」の一部でもある。ツバメという渡り鳥が場所を移動するように、アーティストである彼女もまた、自身のバックグラウンドであるイギリス、マレーシア、中国の文化の狭間で生きている。母国語である中国語が話せない彼女にとって、音楽は、言葉では言い表せない自分の一面を表現する方法となり、『YIAN』は癒しの手段として浮上したのだった。

ほぼ全曲のプロデュースとエンジニアを自ら手がけ、クリエイティブな表現を完全なまでに具現化した作品である『YIAN』は、アルバムというよりも世界観であり、ルシンダが生涯をかけて、自身の経歴やアイデンティティと和解する中で磨きあげられた、自己の存在を学び、明らかにするための姿勢であるといえるだろう。

3/24(金)に世界同時リリースとなる本作の国内流通仕様盤CDには解説および歌詞対訳を封入。輸入盤LPはクリア・ヴァイナルでのリリースとなる。