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SQUID / スクイッド、ニューアルバム『O Monolith』発表直後のロンドン・キングスクロス・スカラでの1日限りのライブレポートを公開!

2023.02.20

SQUID / スクイッド、ニューアルバム『O Monolith』発表直後のロンドン・キングスクロス・スカラでの1日限りのライブレポートを公開!

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SQUID / スクイッド、ニューアルバム『O Monolith』発表直後のロンドン・キングスクロス・スカラでの1日限りのライブレポートを公開!

SQUID @ SCALA 2/9(THU)

待望のセカンド・アルバム『O Monolith』の情報解禁翌日、スクイッドはロンドンの伝説的ヴェニュー、キングスクロス・スカラで、1日限りのライブを敢行した。今回のギグはコロナによるリ・スケジュールということもあり、キャパ1200人は完全ソールド・アウト。パンデミックを挟んだとはいえ、この3年間でのバンドの成長と急速なファンベースの獲得を鑑みると、このインティミットな空間に居た人は本当にラッキーだったと言えるだろう。

オーディエンスは男性率高し。しかし予想していたティーネージャーから20代に加えて、白髪の混じったミドルエイジも目立つ。スクイッドのような、ジャンルやスタイルに捕らわれない音を迷わず受け入れるこれらの世代が、若者に交じって会場にいることに、イギリスにおけるの音楽嗜好の柔軟性と、ここがそれを可能にする環境であることを改めて認識する。前日の先行シングル「Swing (In A Dream)」初ラジオ・オンエアが6music のスティーブ・ラマクのショーだったのは、ある意味ターゲットとして正しかったといえるだろう。

タイムテーブル通り、9時きっかりにメンバー登場。狭いステージに、左から、アーサー、アントン、ローリー、ルイ、そして一番右にオリ―(オリ―はスーパーソニックのTシャツを着ている)と横一列に並ぶ。そして、左奥には、新アルバムにも参加している、パーカッション&打楽器担当のザンズ・ダガンが立つ。

『O Monolith』収録曲の「Undergrowth」からセットはスタート。ルイのレフトハンドから弾き出される軽快なリフでオープニングから気分がアガる。昨年のサマセットハウスを始め、ライブでも幾度となく披露されていたためか、未リリース曲ながらもオーディエンスの反応は上々。そして、ローリーの幽玄的なトランペットの余韻を残したまま、シームレスに、ルイがギターをベースに持ち替えたかと思うと、地響きのようなイントロで始まったのが、「If You Had Seen The Bull's Swimming Attempts You Would Have Stayed Away」。アントンが作詞を担当したという新アルバムのラストを飾る曲だ。アルバムでは重厚なコーラスがドラマティックだが、ライブだとよりメランコリックなサウンドになる。 

スクイッドは、アルバムを一聴した後、どのようにこの音をライブに落とすのだろうか、という興味と期待が膨らむバンドだ。レコーディング時から進化しているのか、その時の心理状況や雰囲気をもとに演奏でインプロヴァイズしているからか、もしくはその両方か。しかも、同じ曲の中の第一ヴァーズと第二ヴァーズでも音の鳴り方が違うのだ。それは、今回「Peel Street」で強く感じたのだが、カウベルとベースが走る前半とリズムギターが先導する後半のように同じメロディーでも(さらにレコードだと電子音が跳ねる)聞こえ方が変わるのだ。

「G.S.K.」でルイがカウベルを激しく叩く(カウベルでこんなに鳥肌が立ったことがあっただろうか)。ギロの乾いた音にローリーの伸びやかなコルネットが重なるとオーディエンスからは大モッシュ&大合唱が起こる。

オリ―が、マイクを片手にドラムを離れ、まるでセリフを唱えるかのように歌うのは、未発表曲「Fieldworks」。それは、アントンとルイの美しいツインギターの音色に包まれ、アーサーがチェロを奏でることにより、シアトリカルなステージング効果を増す。アンビエントな音が漂い、朗読劇の中に迷い込んだかのような感覚に襲われる不思議な曲だった。

「次の曲は "Houseplants"」とオリ―が告げ、プレイし始めたのは「Narrator」。??。他の4人から笑みがこぼれる(後にも先にも彼らのスマイルを見たのはこれ一度きり)。オリ―はいたずらっ子のように「ソーリー、ソーリー」と笑って、演奏を止めることなくプレイ続行。意図的なドッキリのように感じたが、オーディエンスはこの曲が聴けてとにかくハッピー。待ってましたとばかりに巨大モッシュが起こり、電光イカの被り物を付けた女子がダイブで宙に舞い上がる。

最後は、『O Monolith』から、前述した先行シングル「Swing (In A Dream)」。エレクトロニックなイントロに乗せられた、少し鼻にかかるオリ―の声。このアルバムでは、ヴォーカルを違うアプローチで取り入れてみた、と言うだけあって、メロディアスでありながらも切れの良い発声を披露。ローリーのアイソレイトながらも力強いトランペットと滑らかなツインギターで音のエコーを残しながら、ショーは幕を閉じた。

アンコール無しの1時間18分。少し短くは感じたが、全曲でメインヴォ―カルを務めたオリ―の声と体力を考えると、妥当な長さかもしれない。ステージに所狭しと並べられた数えきれないインストゥルメントとシンセサイザー、足元には無数のエフェクター。メンバー達が、おもちゃ箱をひっくり返したように代わるがわる楽器を替えては、休むことなく続く一連のムーヴメント。今夜のショーは、スクイッドがリミットを受け入れず、常に形を変えて進化していくアーティストであることを証明したと言える。

ショーの終了を告げるSE-BGMは、まさに本日死亡が伝えられたバカラックの「Can't Take My Eyes Off You」。この追悼の意を込めた粋な演出は、バンドの意向か、ヴェニューの意向かは知る由もないが、出口に向かうオーディエンスは大合唱。ここに居た皆にとって、ライブ終了後でさえ、スペシャルな夜だったことは間違いない。

Text by近藤麻美

スクイッドの最新アルバム『O Monolith』は、6月9日 (金) に世界同時リリース!国内盤CDにはボーナストラックが追加収録され、解説書と歌詞対訳が封入される。LPは通常盤(ブラック・ヴァイナル)に加え、限定盤(ブルー・ヴァイナル)、日本語帯付き仕様盤(ブルー・ヴァイナル/歌詞対訳・解説書付)の3形態で発売される。さらに、国内盤CDと国内仕様盤LPは、日本限定の刺繍ロゴTシャツ付きセットも発売される。

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