ただ単に、あれやこれやをバラバラにして、グリッド上にとどまり、ディレイを追加するというものではないんだ。エイドリアンは、トラックに多くの楽器を追加して、まったく別バージョンの曲にしたんだ。単なるリミックスではなく、コンパニオン的な作品、“パート2 ”だね。
- ブリット・ダニエル(Spoon)

USギター・ロックの最前線を20年以上に渡って走り続けるバンド、スプーンが5年ぶり通算10作目となる最新アルバム『Lucifer on the Sofa』のリミックス・アルバム『Lucifer on the Moon』を〈Matador〉より2022年11月4日にリリースすることを発表。今作は、〈On-U Sound〉の創設者にしてUKダブ界のアイコン的存在であるエイドリアン・シャーウッドが制作を手掛けた。今回合わせて「On the Radio (Adrian Sherwood Reconstruction)」のビデオが公開されている。

Spoon "On the Radio" (Adrian Sherwood Reconstruction) (Official Music Video)


『Lucifer on the Moon』はスプーンのフロントマン、ブリットが『Lucifer on the Sofa』のシングルのリミックスをエイドリアンに依頼したことから始まった。ブリットは、①テープで不可能なことは避ける。②加えたいものは何でも加える、モダンでない方が良い、という2つの提案をした。エイドリアンによると、この提案にのっとり数曲のリミックスを制作するうちに気づいたらアルバム1枚が完成していたという。

シャーウッドは『Lucifer on the Sofa』を全面的にリワーク。80年代初期の〈Sugarhill Records〉の社内リズム・セクションで活躍したベーシストのダグ・ウィンビッシュとドラマーのキース・ルブランを含む〈On-U Sound〉のセッション・プレーヤーたちを通じて、大規模な楽器演奏を追加していった。

2022年11月25日(金)に日本限定で発売される『Lucifer on the Moon』の日本盤CDには解説が封入される。輸入アナログは通常盤が11月4日(金)発売となり、本日より各店にて随時予約スタートする。