THE CRASH!
Steven Bamidele
RELEASE: 2025.09.05
ナイジェリア生まれ、ロンドン拠点のシンガー/ソングライター/マルチ・インストゥルメンタリスト/プロデューサーとして活動するSteven Bamideleが、待望の2ndアルバム『THE CRASH!』をリリース!本作はソウル、R&B、ロック、ジャズといった様々なジャンルのサウンドをアコースティックとエレクトロニックな質感で融合させ、白昼夢のような物語性を生み出した作品となっている。
絶えず変化する世界を背景に制作されたこのアルバムは、過剰なキュレーションと表面的な時代における思索の道標を提示する。
アルバムの中心楽曲「Truman」は、ジム・キャリー主演の映画『トゥルーマン・ショー』を参照しながら、ソーシャルメディアが常時監視を当たり前にしてしまった現代の風潮を批判的に捉えている。この疲弊を伴う自己演出の連鎖は、ボー・バーナムの音楽コメディ『Inside』でも描かれたテーマである。Stevenはこう述べている。「自分は大人の身体をした子どもだ。昔やっていたゲームや友人たちをひどく懐かしく思う。もともと自己意識が強い子どもだったけど、“常に見られている”という感覚は、その感情を10倍にも膨らませた。音楽アーティストになる以前の人生の方が、はるかにシンプルだった」。
習慣的な監視と不誠実な自己演出という状態に生きながら、Stevenはこの馬鹿げた現実と、それが彼の精神に与えてきた影響を見つめ直す。「若い頃は、責任感なんてなかったし、自分が誰もまだ気づいていない何かを発見した最初の人間だって、本気で信じていた。その感覚が創造力の原動力だった。今は、ニヒリズムは足かせでしかないし、つまらないし、意味がない。だからこのプロジェクトでは、それを別の形に昇華しようとした。自分でも本当に誇れる作品になった」
Stevenは、こうも語っている。「昔はただ曲を書いて楽器を演奏するのが好きだった。ただそれだけ。自分にとっての“音楽的成功”は、1曲を始めて終えることだった。音楽の力だけで広く認知されるものだと、無邪気に信じていた。けれどインターネットが広がり、商業化されるにつれて、自分たちの世代の人生、そして音楽までもが“どう見られるか”に重きを置くようになった。その視点は、人と接する現実の場面にまで染み出している」。
『THE CRASH!』は、対人関係に託す重み、成長の本質的な代償、不完全な世界での方向探しをテーマとしたソウルフルな瞑想である。Steven自身の信仰、幻滅、そして自己探求の旅から生まれた極めてパーソナルな作品だ。
敬虔なキリスト教家庭で育った彼にとって、初めての信仰の揺らぎは17歳のときに訪れた。存在そのものへの疑問が芽生え、音楽が新たな指針、規律、そしてアイデンティティの拠り所となった。だが30歳を迎え、音楽業界の現実と世界の不安定さによって、かつての重苦しい感覚が再び胸を圧迫するようになった。
Stevenの内省的なソングライティングは、孤独な幼少期の体験に根差している。彼の特徴的なリバーブがかったファルセットが、シンセの独特の質感、シンコペーションの効いたビートと融合し、先進的かつソウルフルなサウンドを形成している。