Universal Philosophy: Preacherman Plays T.J. Hustlers Greatest Hits
Preacherman
RELEASE: 2018.10.12
6月上旬より発送予定
注記:
過去1年にわたり私たちはMr. Jonesを頻繁に訪ね、音楽市場や、今日の音楽リスナーが本当に求めているものについてよく話し合ってきた。とはいえ、私たちにはそれが何なのか正直なところ見当もつかない。そこで、地元のLuaka Bopの顧客にお願いし、Mr. Jonesを訪ねてもらった。
以下はその会話の書き起こしである。
顧客: それで、少し自己紹介してもらえますか?
Mr. Hustler:
自己紹介? そうだなあ、語ることはたくさんあるよ。でも絞って話そう。
いろんなバンドでプレイしてきたんだ。バンドで演奏し始めたのは1963年だった。あの頃はね、バンドって週に5日も演奏していたんだよ。11年生(高校2年)でオルガンを持ってたから、演奏を始めた。ブルースを演ってたよ、フレズノにいたからね。毎週土曜と日曜の夜に演奏してた。夜10時から朝6時まで。クラブがローテーションしててずっと開いてたから。みんな外に出てた。テレビがまだ人々を引きこもらせてなかった時代さ。
クラブなんてどこにでもあった。おかげで大学の学費もそれでまかなえたよ。大学でもずっと演奏してた。まだフレズノに住んでた頃はオークランドでも演奏してて、3年間くらい週4日は演奏してたな。あの時代はそういう感じだったんだ。でも、しばらくして疲れたんだよね。
でもさ、ミュージシャンからは本当にいろんなことを学んだよ。信じられないようなことがたくさん起こるんだ。俺はいつもサポート役だったから気にしなかったけど、みんな何でもないことで殺し合いみたいになってた。俺は気にしてなかった。彼らは俺に借りもなかったし。
ともあれ、70年代にオークランドに引っ越した。バンド仲間と一緒にね。で、またオルガンを持ってた。それが初めて、自分のオルガンをカスタマイズして音をよくしようとし始めたときだ。しばらくはジミー・スミスやジャック・マクダフのような音を目指してたんだ。
最初の10年くらいはそれでうまくいってた。でも音楽の傾向がR&B寄りになって、もっとファンキーになってきたら、それじゃ合わなくなった。ジャズの人気が下火になってきたから、オルガンを強化し始めた。最初にやったのはフット・ベースの追加。まるで本物のベースみたいな音が出るやつだ。アンプの技術者の友人が手伝ってくれて、ベース・ペダルに組み込んでくれた。スピーカーはシンプルなもので済ませたけど、3人だけで演奏してるとは思えないくらい大きな音になった。うまく噛み合って、どんどん良くなっていったんだ。
まさに「地獄のような勢い」で走り出したよ。今思えば、あれはいい時代だった。まだまだクラブがたくさんあったからね。だから、あの頃は本当に楽しかった。でも、やっぱり疲れてしまったんだ。毎晩朝5時まで働いてたからね。それが俺の始まりだった。
俺の本職は実は技術者だったんだ。IBMのタイプライターやコピー機、ワードプロセッサを修理してた。サンノゼでその仕事をしてたんだけど、サンノゼに転勤になったことで、いろんなことに繋がっていった。
そこに引き戻されたのがドラムマシンだった。当時のドラムマシンはひどかった。でも使い方を工夫し始めたんだ。まさかここまで進化するとは思わなかったけど。今じゃドラマーはいらない。ドラッグを買いに行かなくてもいい。ボタンを押せば、それで終わり。これが今の俺の仕事。キーボードには全部入ってる。
今はすべてがデジタル化されてる。スマートフォンと同じさ。すべてが「スワイプとタップ」で済むようになってしまった。8トラックは消え、レコードも消え、CDも消え、スマホが全部を飲み込んだ。
でも俺は、ずっと同じことを続けてきた。IBMで働きながらも音楽は続けてた。1980年になってもね。音楽と普通の仕事を両立させてた。
でもそれも時代遅れになった。今じゃ誰もそんなことしてない。
1986年まで続けたけど、そこからはリムジン運転手とタクシー運転手になった。それがたぶん一番いい選択だったと思う。いろんなところへ行けたし、帰ってこられたし。でもその間もずっと「今あるものをどう改良するか」を考えてた。
いつだって前に進もうとしてた。音楽は続けてたけど、俺の中で一番大事だったのは「夢をカタチにすること」。手と足を一緒に動かす訓練をしてたんだ。一緒に動かせれば、いろんなことができる。それは脳も変える。精神状態も変わる。スマホの「スワイプとタップ」じゃなくて、10本の指が使えるようになる。20年前には想像もしてなかったけど、今こうしてその地点にいる。
全部がこの小さなキーボードに収まってる。だからもう楽器店は何も売れない。ミキサー、EQ、エフェクター、10チャンネルや16チャンネルのミキサー……みんな小さな箱に収まってしまった。今じゃ必要なのはキーボードとスピーカーだけ。要は、DJブースに対抗するようなキーボードが作られたってこと。だから、俺のセッティングは10分で終わる。DJブースに繋げれば、全スピーカーから音が出る。レコードの代わりに指だけで、DJと同じことをしてるわけ。
20年前に思いついたことが、ようやく現実になった。今、アメリカで何が起きてるかも見えてきた。俺の考えでは、アメリカは別の存在に支配されてる。人々を堕落させる何かがある。それは目に見えない。昔から言われてる、「過去を掘り返すな」と同じだ。
でも俺は進み続けた。だってやつらは常に何か仕掛けてくる。どこから来てるのか分からないようにしてる。でも、本当は分かるんだ。俺は自分の動きや習慣、パターンをコントロールするようにした。同じ行動ばかり取ってると罠にかかる。
どうやって罠を避けるか? 罠の上に立たないこと、つまり「同じ行動パターンを繰り返さない」こと。いつもパターンを変える。いつもの店に行くときでも、同じ棚の同じ場所から物を取らない。奴らは誰かを先に店に送って、商品に毒を塗る。だから、例えば1個しか残ってないものは買わない。罠だと分かってるから。全部が仕組まれてる。政治家だって同じだ。トランプの話も全部混乱させるための仕掛けだ。やつらは分かってる。俺も何度も毒を盛られた。20回はあるな。
人間ってのは、結局どこか別の場所に行かなきゃならないんだ。昔からそうだった。赤道周辺に人が増えたら、もっと北へ移動する。土地が埋まればどうする? 他の場所へ行くか、殺し合うか。
今は殺し合ってる。完全に計画されてる。でも音楽だけは違う。音楽は内面の話だから。俺はずっと発明家だった。音をよくするために工夫して、それが原動力だった。
仕事して、夜はガレージで少しずつ改良して、また仕事して……少しずつ少しずつ。そうしてここまで来た。今はいい地点にいると思う。
いつだって誰かが聞いてる。何かやろうとすれば、必ず誰かが潰しにかかる。IBMにいたときもそうだった。みんなお互いを嫌ってた。今じゃ10社くらいが全てを握ってる。「ガレージスパイ活動」って俺は呼んでる。どこにいてもスパイされるんだ。
崩壊が来ると思う。俺はむしろ崩壊を歓迎してる。新しいものが生まれるからね。