Space 1.8
Nala Sinephro
RELEASE: 2024-11-15
PRE ORDER
LP 限定盤
WARPLP324BR(数量限定/日本語帯付き/解説書封入)
WARPLP324BR(数量限定/日本語帯付き/解説書封入)
¥ 3,850 +tax
ナラ・シネフロの来日公演を記念して、
アンビエント・ジャズの傑作として名高いデビュー作
『Space 1.8』が日本語帯付きLPにてリリース!
〈Warp〉が惚れ込むUKジャズの新たなる才能!
ジャズの感性、瞑想的なサウンド、フォーク音楽や
フィールドレコーディングを融合させ、
唯一無二の世界観を築き上げたデビュー・アルバム
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【来日情報】
NALA SINEPHRO TOKYO
2024年11月25日(月)
めぐろパーシモンホール 大ホール
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ロンドンを拠点に活動する、カリブ系ベルギー人の作曲家で、プロデューサー兼ミュー ジシャンのナラ・シネフロが、待望のデビュー・アルバム『Space 1.8』のCDリリースを発表した。名門〈Warp〉から発表された本作は今年9月にデジタル/ストリーミング配信、そして超限定数のみアナログ盤でリリースされ、Pitchforkが【Best New Music】に選出したのを筆頭に、主要音楽メディアがこぞって絶賛、あっという間に入手困難となっていた。
アルバムの作曲、プロデュース、演奏、エンジニア、レコーディング、ミキシングのすべてを、若干22歳のシネフロ自らが手がけている本作。彼女は本作で、モジュラー・シンセサイザーの他、ペダル・ハープも演奏している。レコーディングは、2018 年から2019年にかけて、彼女の自宅とイギリス、エッピング・フォレスト近郊、ウォンステッドにある小さなスタジオでレコーディングされた。このアルバムで、彼女がコラボレートした友人たちには、新世代UKジャズ・シーンからサックス奏者のヌバイア・ガルシア、同じくサックス奏者でエズラ・コレクティヴで活躍するジェームス・ モリソン (Sax)、ヌバイア・ガルシアも所属するマイシャからはギタリストのシャーリー・テテとドラムのジェイク・ロング、サンズ・オブ・ケメットのドラム、エディ・ヒック等、現代UKジャズ・シーンを牽引するリーダー的存在が顔を揃えている。
今作は、周波数の違いが人間の身体に与える影響に魅力を感じたことから始まったという。錬金術的な音の力を探求するために、様々な波長に調整したサウンドのレイヤーがいくつも重ねられている。瞑想的なサウンドとジャズの感性、フォークとフィールド・レコーディングを融合させた独特の作品は、まさにジャンルは超越している。またパフォーマーとしてモジュラー・シンセサイザーやハープを演奏することは、彼女自身にとっても深いセラピー的な効果をもたらしているという。
楽曲名の通り、それぞれの曲に吹き込まれた “スペース” は、暖かい光に満たされた部屋でレコーディングされた。アルバム制作中、彼女は、色のそれぞれ異なる周波数を引き出すために、溌剌とした色彩を思い浮かべた。それは共感覚 (ある音である色を感じるというようなこと) の世界で、それをリスナーが逃避して没入できる空間として提供している。どの楽曲も、最初のテイクで、何か食べたり、談笑したり、瞑想した後でレコーディングされている。
「Space 1」は、黄色やオレンジに光り輝くゼロ地点で、彼女が家と呼ぶ様々な場所について描かれている。それは、彼女が子供の頃によく遊んだベルギーのソワーニュの森を思い起こさせるサウンドだ。やがて曲調はもっと湿り気のある音風景に取って代わる。それは彼女の家族が住んでいたマルティニーク島のサン=ジョセフにある緑豊かな山の尾根を表現している。黄暗青色の霞に包まれた「Space 2」は、蛹のような変化の空間で、柔らかなキーボード、 キラキラと揺らめくギター、低音域と高音域の間を滑らかに歌うサックスを経て、曲の後半で鳴り響くシンセサイザーに導かれ、自由落下する至上の喜びが広がっていく。
アルバムは「Space 3」で遊びの領域に着地する。ここではドラマーのエディー・ヒックとプロデューサー兼マルチ・インストゥルメンタリストのドゥェイン・キルヴィングトンとの3時間におよぶ即興演奏が短く切り取られている。焦げたオレンジ色を想起させる「Space 4」は、ジャン=ミシェル・バスキアの作品にインスパイアされており、純真無垢なサウンドに溢れている。「Space 5」のパルス音は、ジェイク・ロングのドラムを加工しており、鼓動をイメージしている。「Space 6」もまた長時間の即興セッションから生まれた。ここでは故意に調子外れにした音の効果が素晴らしく現れ、濃い青と紫が頭上で渦を巻き、下から上昇するように展開するサックスと推進力のあるパーカッション、そして後半では左右にパンするシンセサイザーが溶け合うように一つになっていく。「Space 7」は献身と祈りのための聖域であり、夏の間の瞑想の直後、真夜中に作られた楽曲だ。金色とピンクの色調を持つこの曲は、彼女が奏でるハープと様々なシンセサイザーの組み合わせによるソロ曲となっている。アルバムは、黄色のベルベットと新しい夜明けの幻想を包み込むような「Space 8」でクライマックスに達する。
モジュラー・シンセを通してレコーディングしたハープ音をさらに10 層と、モジュラー・シンセのサウンドを8 層と、そして自ら演奏したギターを7 層を重ねて完成させている。この曲は、音響心理学に対するシネフロのユニークなアプローチを基に、音の持つカタルシスを表現している。深い広がりとシンプルさの絶妙なバランスが未来的な新しい創作を示唆するサウンドは、アルバム全体にも共通している。