スタジオ作品としては2016年の『A Mineral Love』以来となる本作。作曲作詞はもちろん、歌唱、そしてほぼすべての楽器を自ら演奏するBibioだが、今回はマンドリンやバイオリンなどにも挑戦し、そこから生まれた民族音楽的メロディーが新たな表情を楽曲に加えている。自身が大きく影響を受けていると語る60年代、70年代スタイルのフォーク・ミュージック、とりわけイギリスやアイルランドのアシッド・フォーク、そしてアメリカ西海岸のドリーミーなハーモニーの両方をふんだんに取り入れている一方、敬愛するJ・ディラやマッドリブらがサンプリングしたディオンヌ・ワーウィックやディー・ディー・シャープといったソウルミュージックへのオマージュも垣間見ることができる。
ほとんどの楽曲をギターで作曲するというBibioことスティーヴン・ウィルキンソンにとって、パーカッションからスタートした「Old Graffiti」はユニークな楽曲だと言える。60年代のフレンチ・ポップを想像してクラリネットを吹いたり、カポエイラ(格闘技と音楽、ダンスの要素が合わさったブラジルの文化)やバトゥカーダ(ブラジルのサンバのスタイルの一つ)からインスピレーションを得て、ドラムブラシでスネアを叩くブラジル風のもったりとしたグルーヴを作り出したりと、彼のイマジネーションによって独特の音が生み出されている。
他の多くの楽曲同様、この曲の中に織り交ぜた要素は、それぞれ全然関係ないものなんだ。それは現代の多くの音楽で行われていることだと思う。表面上では、ある特定の時代を参照しているように聴こえるけど、実は様々なものの影響で構成されていたり、昔だったら想像できないほど、幅広い音楽的要素が含まれていたりする。僕は古いレコードの「あの音」っていうやつをサンプリングに頼って手に入れるよりも、その音を自分なりに理解して、そこから新しい音を作り出すのが好きなんだ。その方がより自由があるし、自分の満足のいく音色や音質を楽器で生み出す方が挑戦的なんだ。僕は、新しい機材とヴィンテージ機材や楽器の両方を使ってそういう音を作りたいと思ってる。
ー スティーヴン・ウィルキンソン (Bibio)
スタジオ作品としては2016年の『A Mineral Love』以来となる本作。作曲作詞はもちろん、歌唱、そしてほぼすべての楽器を自ら演奏するBibioだが、今回はマンドリンやバイオリンなどにも挑戦し、そこから生まれた民族音楽的メロディーが新たな表情を楽曲に加えている。自身が大きく影響を受けていると語る60年代、70年代スタイルのフォーク・ミュージック、とりわけイギリスやアイルランドのアシッド・フォーク、そしてアメリカ西海岸のドリーミーなハーモニーの両方をふんだんに取り入れている一方、敬愛するJ・ディラやマッドリブらがサンプリングしたディオンヌ・ワーウィックやディー・ディー・シャープといったソウルミュージックへのオマージュも垣間見ることができる。
Bibioの最新作『Ribbons』は、4月12日 (金) に世界同時リリース。国内盤にはボーナストラック「Violet」が追加収録され、歌詞対訳、さらに本人によるセルフライナーノーツを含む解説書が封入される。対象店舗にて国内盤CDを購入すると、先着でオリジナル・ギターピックをプレゼント。また、限定輸入盤LPはパープル・ヴァイナル仕様となっている。iTunes Storeでアルバムを予約すると、公開中の「Curls」、「Old Graffiti」の2曲がいち早くダウンロードできる。