Interview Text : 原 雅明
『L.A. EP CD』リリース時におこなったフライング・ロータスの最新インタビューをお届けします。影響を与え合ってきたロータス周辺のシーンのこと、ツアーで世界中を回った経験、そして最近の状況や音楽を作り続けるモチヴェーションについて、ざっくばらんに語っています。
—Ras GやSamiyamは、Brainfeederとしてあなたと共に活動をしているクルーですが、彼らからあなたが受けた影響は? 「どんな影響を受けたかは、具体的には分からないな。自然とインスパイアされているのは確かだけど。彼らは皆素晴らしい作品を作っている人々だし、俺たちはいつも音楽を通じてつるんでいるからね。お互いにインスパイアされ合ってるんだ。良い事だと思うよ」 —Brainfeederとしての今後の活動計画は? 「拡大だね。拡大っていうのは、レーベルはもちろんのこと、サウンド、アイディアなんかの全てを大きくしていくって意味さ。このクールなプロジェクトを広げていくんだ。アルバムや、エレクトロ・ジャズなレコードをこれからどんどんリリースしていきたいと思ってる」 —『L.A. EP』に新曲として収められている「Endresss White」と「SpinCycles」は、ビートレスの実験的で非常に興味深い曲ですが、こういった曲は、あなたの中でどういう位置を占めるものなのでしょうか? 「こういう曲は、俺にとって特別なんだ。音楽は俺にとって瞑想でもあるんだが、俺はこのEPで、そういった瞑想的な部分も映し出したかったし、全体をピースフルにしたかった。俺自身も瞑想できるような曲を作りたかったんだ。そういったピースフルな曲なのさ。だからといって、ビートのある音楽と全く違うというわけじゃないから、扱いが違うってことはない。俺は自分が作る全ての音楽が好きだから、それは同じさ」 —LOW END THEORY周辺の動きは日本でも注目を集めていますが、LAのシーンが活性化し、いろいろなアーティストが登場してくる理由は何でしょう? 「エリアでのコミュニティの力が強くなってきてるからじゃないかな。俺も含め、たくさんのプロデューサー達が一緒に遊びながら、色々な作品について情報交換をしたり、意見を言い合ったりしてる場所だしね。ここでは、古いものから新しいものまで、音楽に関する話題が飛び交ってる。シーンを中心とした音楽にとても敏感な人々にとっては、一番適した場所だと思うぜ」 —お気に入りのシーンはやはりLA? 「絶対にLA! LAがベストさ。ロックなんかはニューヨークの方が盛り上がってるのかもしれないが、俺がやってるような音楽に関してはLAが一番盛り上がってると思う」
—ツアーで世界中を回って得たものはありましたか?
「もちろん。世界中を旅するのは、かなりクレイジーだったよ。良い意味でも、悪い意味でもね。わかるだろ? 素晴らしいものもたくさん見たが、同時にがっかりするようなことも目にした。何て言うかな……残念なことに、人って変化がなくてつまらないなと感じたんだ。色々な種類の場所を回っているはずなのに、どこへいっても人々は同じで、似たような人間たちを何回も目にする……まぁ、それって良い事でもあるのかもしれないけど、でも、場所によってせっかく色々な違いがあるのに、人間は変わらず、全員が同じっていうのはやっぱり悲しいよ。音楽に関しては良かった。たくさんの音楽に触れる事ができたし、それにはもちろんインスパイアされた。ここでの曲作りにも影響しているはずさ」
—世界のさまざまな音楽シーンと、LAのシーンに共通すると思うようなことはありますか? そして違いは?
「多分あるんじゃないかな。どのシーンにも、音楽とのスピリチュアルなコネクションがあって、それが人々を惹き付けているんだと思う。あとは金だな。そういったシーンにいる人々の中には、金のためだけにそこに属している人もいる。奴らは音楽のことなんて実はあまり気にしてなくて、それによって稼げる金のことしか考えてないんだ」
—違いの方は?
「世界の他のシーンと比べると、LAには太陽の光があって天気が良いってことじゃダメかな?(笑) 雰囲気もゆったりとしてて、皆のんびりとしてるし、それにお互いがサポートし合ってる。他のシーンよりも、LAの方が助け合いの強度が強いと思う」
—曲作りなどで、最近、何か変化したことはありますか?
「特に変化ってものはないけど、今の俺は、とにかく一生懸命働いてるよ。以前よりもね。もっと良い音楽を作らなくてはっていうプレッシャーも少々感じてるし、昔の10倍働いてるんだ。それって良い事だよな。音楽もどんどん良くなっているし、俺自身も前よりもっと真剣になったよ」
—音楽産業の衰退が囁かれる時代で、音楽はこれからの世の中でどういった在り方をしていくと思いますか?
「俺は音楽産業が既にこういう動きをし出してからこの世界に入ったから、あまり他の人たちほど変化を感じているわけではないけど、何よりも、俺は音楽の一ファンなんだ。だからこう考える。オーケー、ファンとしての立場から音楽をみるとしたら、俺は自分の経験をどう音楽に活かすべきか? ファンとしての俺自身のために、音楽をどうやってより面白いものにしようか?ってね。もっと人々が興味を持って、自分も関わりたいと思えるような音楽を作るにはどうしたらいいかを考えるんだ。それが全てさ。自分がオーディエンスの立場にいることを考えて、俺は曲作りをしている。皆と同じように、俺も音楽に興奮していたいんだ。音楽がどんな在り方をしていくべきかまでは俺にはわからない。ルールなんてないと思うしね。言ってしまえば、こんな状態になったからこそ、正しい在り方や方法なんてないんだと思う。昔は、こうやって音楽を売れば成功するっていうシステムやマニュアルがあったけど、今ではそんなの機能しないだろ。どんなに作品がよくたって、インターネットでダウンロードできる限り、それが成功するという保証はない。でも同時に、今が面白い時期でもあると思うけどね。レコードがそんなに売れなくてもインターネットで広がって大ヒットに繋がることもあるし、皆がとにかく、”良質な物を作る事”を試されて、要求されている時だと思うんだ。音楽が溢れまくっている今、より優れたものを作らなければ他と差をつけるのはかなり難しいからね。俺がオーディエンスのことを考える時、それがどんな人たちかなんてことは考えないんだ。誰だっていいのさ。俺は、その時その時でベストなレコードが作れればそれでいいと思ってる。自分の叔母(アリス・コルトレーン)のレコードと同じくらい良質なレコードが作りたいんだ。多くの人々に受け入れてもらえるレコードをね。ノベルティとしての音楽なんて作りたくはないんだ」
—では、最後に、あなたも参加しているDublab (http://dublab.com) によるプロジェクトInto Infinity (http://intoinfinity.org)について一言お願いします。
「このプロジェクトについて話せるのは嬉しいな! 俺はこのプロジェクトの為に8秒間のループを依頼されたんだ。奇妙なマシーンを使ってサウンドに色々な音を繋げていくのは面白いと思うし、俺はInto Infinityを気に入ってるよ。あのプロジェクトのアイディアはいつだって興味深くて、全てがフレッシュなんだ。最高だよ。俺はいつもDublabには関わってるから、彼らがこのプロジェクトに俺を必要とするときはいつでも協力したいと思ってる。まだ本格的にやってるってわけではないけど、依頼がある限りは力になりたいと思っているよ。8秒間のアイディアを次々と考え出していくのは楽しいしね」
L.A在住のビートメイカー/プロデューサー。カルロス・ニーニョがコンパイルしたオムニバス『The Sound Of L.A.』(2006年)に収録され、一躍注目の存在となる。同年10月には『The Sound Of L.A.』等をリリースしている米<プラグ・リサーチ>より自身の生誕年をタイトルに掲げたデビューアルバム『1983』をリリース。サーラーやJ.ディラと並び評される事も多い、スペイシーなシンセとファットなロービートが織り成すフュ−チャリスティックなコズミック・ソウルは高い評価を得る。しかしプロデューサー/アーティストとしてネクストレベルへと向かうフライング・ロータスは2007年、<ワープ>と電撃契約。昨年6月には、2007 年に他界した叔母アリス・コルトレーンに捧げられたという待望のセカンド・アルバム『Los Angeles』をリリース。昨年ザ・シネマティック・オーケストラと共に来日した来日公演、その直後の朝霧JAM'08でその姿が遂に日本で解禁されたが、規格外のスケールで終始オーディエンスを煽っていく、躍動感溢れるパフォーマンスは前評判を遥かに上回る破壊力を備えていた。二度目となる今回の来日も必見!!
大阪/福岡公演決定!
FUKUOKA
EFFECT
''Flying Lotus Tour in FUKUOKA"
11/20 (FRI)
@ Early Believers & club BASE
Open/Start 22:00
ADV 3500yen with 1Drink (2店舗共入場可)
DAY 4500yen with 1Drink (2店舗共入場可)
*20未満の方は入場できません。
[Early Believers side]
Special Guest :
Flying Lotus (from L.A. / U.S.A)
Rei Harakami
cast:
Olive Oil (OILWORKS)
ICHIRO_ (OILWORKS Rec)
PopyOil (OILWORKS / MollweideGrafix)
Zorzi (OILWORKS / JORZE Disc)
And more,,,,,,,
OSAKA
AREA g
11/22(SUN・祝前) @ Club KARMA
Open/Start 23:00
Adv 3,000yen(w/1d) / Door 3,500yen(w/1d)
More info: info@club-karma.com
featuring :
Flying Lotus
Hudson Mohawke
DJ Hiroshi(C1RCA)
halptribe(DJ Hal+DJ PWU)
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