Warp History

What is WARP?

UKシェフィールドに於いてSteve BeckettとRob Mitchellが経営していたレコード店を母体に89年に設立。ほどなくして、現在、プロデューサーとしてBjorkが全面的な信頼を寄せるMark Bellのユニット、LFOのデビュー・シングルが全英シングル・チャート12位にランクインするという快挙を遂げ、一躍注目の存在に。以後Autechre、Aphex Twin、Plaid、Squarepusher等多くの個性的なアーティストと契約。エレクトリック・ミュージック・シーンに於ける最も重要なレーベルの一つとして確固たる地位を築くが、そのポジションに止まる事なく現在は!!!、Maximo Park、Grizzly Bear、Battlesを始め数多くのロック・バンドとも契約。その時々のエッジな動きを捉えWarpというフィルターを通し、パッケージも含めたハイ・クオリティなプロダクトを発表してきた。またレコード・レーベルという枠に止まらず、インターネット・ショップWarp MartやDRM(コピーコントロール)を排除したダウンロード・サイトBleep.comの立ち上げ等、早い時期からインターネット市場にも積極的に参入し、運営方針に賛同する他のインディー・レーベルの作品も幅広く扱っている。更に映像制作ソフトの低価格化、映画作品のデジタル・ディストリビューション等を見越し、1999年には映像制作部門Warp Filmsも設立。04年に長編第一作『Dead Man’s Shoes』を配給。同作品を手掛けた監督、Shane Meadowsの最新作『This Is England』(07年)は同年のBritish Academy Film & TV Awards(BAFTA)でベスト・ブリティッシュ・フィルム賞を受賞した。設立以来20年間、インディペンデントに拘り一度もメジャー資本と提携する事なくクリエイティヴな活動を続け、アーティストを育成し、ビジネス・システムを含めシーンを開拓してきた非常に稀有なレーベルである。




What is WARP?

セカンド・サマー・オブ・ラブ全盛期、アシッド・ハウスの洗礼を受けてスタートしたWarp Records。設立当初は12inch中心、また激しい電子音がトレードマークの所謂”ブリープ・ハウス”と呼ばれるサウンドのリリースが主体だったが、90年代初頭にはリスニング志向で、より作家性を重視したテクノを紹介するコンセプト”Artificial Intelligence”を提唱。AutechreやAphex Twin、Black Dog Productions(後のPlaid)といったアーティストを知らしめると共に、エレクトリック・ミュージックの総本山としてWarpの名前を定着させる。しかしレーベルは以降、バーミンガムのサイケデリック・コンボ、Broadcastやフィンランドのエレクトリック・ソウル・マエストロ、Jimi Tenor、そして人力ブレイクビーツの先駆けRed Snapper等、幅広いアーティストと契約。また同時期Autechreはソフトウェアの発展と共によりハードコアにエレクトリック・ミュージックを突き詰め、Radioheadまでもその影響を公言し、エレクトニカというタームの雛形となる。21世紀に入ると映画監督/俳優としても圧倒的な存在感を放つVincent Galloのソロ・アルバム、数多のユニットでその飽くなき創造性を開花させるGuillermo Scott Herrenのビート・プロジェクト、Prefuse 73、パンク・ファンクの!!!、UKアート・ロックのMaximo Park等をリリース。しかし同時にClarkやFlying Lotus、Hudson Mohawkeといったエレクトリック系アーティストもしっかりサポートしている(08年にフロアーを席巻したDJ Mujavaのヒットも記憶に新しい)。近年ではロンドンの前衛的オーケストラ、London Sinfonietta がJohn CageやSteve Reich、Conlon Nancarrow等現代音楽の巨匠の作品と共にAphex TwinやSquarepusherの楽曲を演奏した『London Sinfonietta - Warp Works & Twentieth Century Masters』の上演、CDリリースやレーベル所属のMira Calixが音楽を手掛けたStreetwise Operaによるインスタレーション『My Secret Heart』がRPS Awards 2008, Audience DevelopmentやGramophone/The Times Music in the Community 2009といったアワードを受賞する等、現代音楽/美術の分野でも大きな成果を上げている。とにかくその音楽性の幅は広がりながらも常にフレッシュでエキサイティングなアーティストの作品を送り出し、先鋭レーベルとして我々を驚かせ続けている。




What is WARP?

初期のWarpの作品に関して忘れてはならないのはDesigners Republicの存在だ。代表であるIan Andersonを中心にWarpと同郷であるシェフィールドをベースに活動していた彼等は、シンプルで一切の無駄を排除した紫の12inchジャケットを始め、初期Warpのカタログの殆どのアートワークを手掛けている。その洗練さと常識を覆した斬新さを併せ持ったデザインの多くは、ヴィジュアルの面からレーベルのマニフェストを知らしめ、そのイメージの定着に大きな貢献を果たしている。90年代半ば以降は音楽性の多様化と共に多くのデザイナーがアートワークを手掛け、その中には初期からBroadcastのアートワークを担当し先頃彼等との共作名義作品『Broadcast & The Focus Group Investigate Witch Cults of the Radio Age』をリリースしたTheFocus GroupことJulian House(introというデザイン事務所に所属し、初期からbroadcastのアルバムのアートワークを手掛けている他、Primal Screamの『Exrmntr』等多くのジャケットを手掛ける)やミュージシャンとしても知られるKim Hiorthoy(Prefuse 73『Preparation』)、また今年日本で初のエキシビジョンを開催したNY在住のアーティスト、Timothy Saccenti(Battle『Mirrored』のジャケット写真*デザインはメンバーのDave Konopka、Flying Lotus『Los Angels』のジャケット写真*デザインはBuild)等もいる。 またWARPは早い時期から映像制作にも力を入れてきている。初期のPV作品の多くは同郷シェフィールド出身でまだPulpのメンバーとしてブレイクする前のJarvis Cockerが手掛けているのは有名な話だろう。90年代半ばにはPVという分野に於いて、その独創的な作風によって一躍時の人となったChris Cunninghamを輩出。近年ではUVA(United Visual Artists)を起用したBattlesのPV、「Tras」が大きな話題となった事も記憶に新しい。そして1999年には映像制作ソフト/ハードの低価格化、映像作品のデジタル上映/ディストリビューションを見越しWarp Filmsを設立。04年に長編第一作『Dead Man’s Shoes』を配給。同作品を手掛けた監督、Shane Meadowsの最新作『This Is England』(07年)は同年のBritish Academy Film & TV Awards(BAFTA)でベスト・ブリティッシュ・フィルム賞を受賞。またWARP20イベントにて先行上映が行われているUK発のオルタナティヴ・ミュージック・フェスティバルを題材にしたドキュメンタリー『All Tomorrow’s Parties』も大きな話題となっている。