ファンクネスとポップネスが入り乱れ、洗練と混沌がせめぎ合う。
不屈の闘志と揺るぎない決意で幾多の試練を乗り越え、堂々辿り着いた新境地!
スタイリッシュでグルーヴィーなアンサンブルで踊らないヤツはいない!!!
享楽的、攻撃的、幻惑的、弾力的、特異的、圧倒的、パンク、ディスコ、ファンク、そして最高のポップス。バンド史上、最もポップでスタイリッシュ、ファンキーでダンサブルな超大作が完成!!!バンドの根っこは変わらずとも、大胆な変貌を遂げたディスコ・パンクのオリジネイターが放つ、2010年最狂のダンス・ロック・レコード!「まだ終わらない、音楽は続いていくんだ」。やっぱりチック・チック・チックに限界はない!とことん踊れ〜!!!!!!!!!!!!
Description
チック・チック・チック史上、最もポップでスタイリッシュな、またもや大傑作が完成した。最高傑作との呼び声も高かった『ミス・テイクス』から約3年。ハードコア・パンクからの影響を根底に持ち、ディスコやファンクも豪快に咀嚼した異形の大所帯バンドは、またも自らの限界を押し広げることに成功した!
このアルバムのレコーディングが行なわれたのは、ミニマル・テクノの聖地=ベルリン。では、本作にはミニマル・テクノからの直接的な影響があるかというと、答えは否だ。しかし、ニック・オファー曰く、ミニマル・テクノのようにシンプルな音が周囲に溢れていたので、自分達もサウンドに過剰な装飾を施したくないという意識が働いたという。実際、これまでよりも音数がグッと絞られたアレンジは、本作の大きな特徴の一つである。サウンドに空間が生まれた効果は大きく、ファンキーさが格段に増しているのである。
また、今回のサウンドの進化には、共同プロデューサーであるエリック・ブルーチェックの影響も少なからずあるに違いない。あまり聴き慣れない名前だが、実は彼は長年〈DFA〉でハウス・エンジニアとして活躍してきた人物。しかも、LCDサウンドシステム、ザ・フアン・マクリーン、ヘラクレス・アンド・ラヴ・アフェアといったビッグ・ネームを数多く手掛けてきているのだ。(LCDサウンドシステムの過去作品ではミュージシャンとしてもクレジットされている。)その腕の良さは随所で光っている。このアルバムで聴ける、生演奏とエレクトロニクスの絶妙なバランスでの融合や、これまでよりも格段に緻密でアイデア豊富なエディットは、ブルーチェックが〈DFA〉で養った技術の賜物だと言えるだろう。本作では、汗まみれの演奏が目に浮かぶような暑苦しさが大きく減退し、洗練された印象が増しているが、それは間違いなくプロダクションの巧みさに拠るところが大きい。
しかし、サウンドが洗練され、軽快さを増した一方で、歌詞やアルバム・タイトルには、いつも以上にヘヴィなテーマが横たわっている。今回の歌詞で目立つのは、裏切り、失望、喪失感といった題材。知っている人も多いだろうが、このアルバムを制作する前に、ジョン・ピューやジャスティン・ヴァン・ダー・ヴォルゲンといったメンバーが脱退し、元メンバーのジェリー・フックスは不慮の事故で急逝している。こういった状況と、ヘヴィな歌詞のテーマは決して無関係ではないはずだ。
また、「なんか変な天気じゃない?」という一風変わったアルバム・タイトルも、実はバンドが置かれた難しい状況を表現している。例えば誰かと一緒にいて、なんだかギクシャクした状態の時、間を持たせるために天気の話をした経験は誰にでもあるだろう。気付けばオリジナル・メンバーの半数を失ってしまったチック・チック・チックは、まさにそんなぎこちない状態だった。だからこそ、ここで彼らは敢えて天気の話をして、「何か変なことになっちまったな」という気持ちを遠回しに伝えているのである。
だが、このシリアスなアルバムは決して不穏なムードのまま終わらない。これまではアルバムの最後に静かな曲を持ってくることが多かった彼らだが、今回本編のラストを飾るのはアグレッシヴなダンス・パンク・トラックの“ハマー”だ。しかもそこでは、「まだ終わらない、音楽は続いていくんだ」という決意を力強く表明している。(ちなみにこの曲では、アルバムで唯一、故ジェリー・フックスがドラマーとしてクレジットされている)。要するに、このアルバムのテーマとは、ヘヴィな状況に直面しても、それを受け入れて乗り越えていく、ということなのだろう。
そう、チック・チック・チックはバンドの危機を全力で乗り越え、さらにはサウンド面での飛躍的な進歩まで果たして帰ってきた。この『ストレンジ・ウェザー・イズント・イット?』とは、まさに彼らの不屈の闘志の結晶であり、バンドの理想的な進化が刻まれた傑作である。
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