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Brian Eno - Reflection

artist:
Brian Eno
― ブライアン・イーノ
title:
Reflection
― リフレクション
release date:
2017.01.01 sun On Sale

label:
Warp Records / Beat Records
国内盤CD:
BRC-538 ¥2,400 (+tax)
- 高音質UHQCD仕様
- 初回限定 特殊パッケージ

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Track List(CD)

  • 01.
  • Reflection (54:00)

Track List(LP)

  • A.
  • Reflection I
  • B.
  • Reflection II
  • C.
  • Reflection III
  • D.
  • Reflection IV

Official Site


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Brian Eno Artist Page beatink.com
Brian Eno
Artist Page

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ブライアン・イーノが新年に向けて1月1日に公式フェイスブックに投稿したメッセージ(日本語訳)

2016/2017年

私の友人達の多くの間では、2016年は酷い1年であり、想像したくもない何かへと向かう長期的衰退の始まりだったということで、ほぼ意見が一致しているようだ。

2016年は、確かに荒れた1年だった。だがそれは、長い衰退の“始まり”ではなく、“終わり”なのではなかろうか。あるいは少なくとも、終わりの始まりではないだろうか……。というのも、我々はこれまでの40年間、ずっと退潮にあり、緩やかな非文明化が進行していたにもかかわらず、現在まではっきりそうとは気づいていなかっただけなのではないかと思うからだ。緩やかに温度の上がっていく鍋の水に入れられた“茹でガエルの法則”が、私の頭をよぎる。

この衰退に伴うのが、安定した雇用から不安定な雇用への移行、労働組合の消滅及び労働者の権利の縮小、ゼロ時間契約労働、地方自治体の解体、公共医療サービスの破綻、無意味な試験結果や成績表に支配される資金不足の教育制度、移民に責任を被せるレッテル貼りの容認化、安直なナショナリズム、そしてソーシャル・メディアやインターネットによって可能になった偏見の集中だ。

非文明化に向けたこの一連の変化は、社会的寛容を嘲笑い、一種の正当な利己主義を擁護していたあるイデオロギーから生じた。(サッチャー元首相曰く「貧困に陥るのは人格に欠陥があるから」。アイン・ランド曰く「利他主義は有害である」)。抑制なき個人主義を重要視することには、二つの作用があった。一つが莫大な富の創出。もう一つがその富の、より少数の者への集中化だ。現在、全世界の上位62人の富豪が所有する資産が、下位50%の人々の全資産の合計を上回っている。こういった富はいずれ全て“トリクルダウン”(=滴り落ち)し、残りの人々全てを経済的に潤すことになるだろうという、サッチャー・レーガン体制の幻想は実現していない。実際には、その逆の現象が起きているのだ。大多数の人の実質賃金は、少なくとも20年間にわたって減少していると同時に、将来の見通しはーーそしてその子供達世代の将来性はーーますます不透明になってきている。人々が憤り、旧態依然とした政府に背を向け、他所に解決策を求めるようになっているのも不思議ではない。誰であれ最も金を持っている者に政府が最大の配慮をしている一方で、現在我々が目の当たりにしている甚大な富の不平等が、民主主義の理念を水泡に帰さしめているのだ。ジョージ・モンビオットが「ペンは剣より強いかもしれないが、財布はペンよりも更に強い」と言った通りである。

昨年、人々はこのことに気づき始めた。多くの人々が、憤り、手近にあるドナルド・トランプ的な対象を掴み、それで支配者層の頭を殴りつけた。だがそれは、最も派手に人目を引く、メディア的に美味しい覚醒でしかなかった。その一方で、地味ではあるが、同じくらい強力な目覚めもあった。民主主義の意味とは何か、社会の意味とは何か、そしてそれらを再び機能させるためにはどうすればよいか、人々が考え直しているということ。人々は真剣に知恵を絞っており、そして最も重要なことに、声に出しながら共に考えている。2016年、私達は集団的な幻滅を経験し、幻想から覚め、ようやく鍋から飛び出す時が来たことを悟ったのだと思う。

これは何か大きな、重要なことの始まりだ。それには積極的な取り組みが必要となるだろう。つまり、ただツイートしたり、「いいね」を押したり、スワイプ操作をするだけではなく、思慮深く創造的な、社会的・政治的行動もとるということ。それには、私達がこれまで当然視してきた幾つかのこと、例えば報道における一応の真実等を、無料で手に入れることはもはや期待できないということも伴う。信頼性の高い報道や良質の分析を求めるなら、その対価を支払わなければならない。つまり、料金だ。企業ではなく個人の側、被支配層の側の観点から話を伝えようと悪戦苦闘している出版物やウェブサイトに、経済的な支援を直接行うということである。同様に、子供達に幸福になってほしい、創造力を養ってほしいと願うなら、イデオロギーや収益至上主義者に教育を委ねるのではなく、自ら責任を持つ必要がある。社会的寛容を求めるなら、しかるべき税金を納め、租税回避地を撲滅しなくてはならない。そして思慮に富んだ政治家を求めるなら、カリスマ性のある政治家だけを支持するのをやめるべきなのだ。

不平等は社会を徐々に蝕み、蔑視や、反感、嫉妬、疑念、虐め、傲慢、そして冷淡さを生み出す。まともな未来を求めるなら、それを押し退けなくてはならないし、私達はそれに着手し始めていると思う。 やるべきことは山程あり、可能性も山程ある。2017年は驚くべき1年となるはずだ。

ブライアン

巨匠ブライアン・イーノが贈るアンビエント・シリーズ最新作『REFLECTION』
プレミアム・エディションとしてiOS、Apple TV対応アプリのリリースが決定

ブライアン・イーノが、アンビエント・シリーズ最新作『REFLECTION』を、2017年1月1日(日)に高音質UHQCD仕様でリリースすることは既に発表されているが、今作のプレミアム・エディションとして、iOS、Apple TV対応アプリでもリリースされることが明らかになった。本アプリ版は、これまでにイーノが手がけた『Bloom』や『Trope』といった革新的アプリ同様、音楽家でありプログラマーのピーター・チルヴァースと共同開発されたもので、『77 Million Paintings』や『The Ship』といった代表作を生んだソフトウェア・プロジェクトのコンセプトを拡張させ、ジェネレイティヴ(=自動生成的)な音楽や画像を楽しめるアプリとなっている。

『REFLECTION』は、私にとって最新のアンビエント実験作で、これまでのところ最も精巧な作品となっている。私がアンビエント・ミュージックを手掛けることになった当初の意図は、エンドレスな(=無限の)音楽、すなわち、聴き手が望む限りずっとそこに流れている音楽を作ることであった。そしてその音楽が流れている間ずっと、常に異なる展開を生み出し続けることも求めていた。「流れる川のほとりに座っている時のように」だ。つまり、そこにあるのは同じ川だが、流れる水は常に変わり続けているということ。しかし録音作品は、アナログ盤であれカセットであれCDであれ、その長さが限られており、再生する度に毎回、全く同一の内容を聴くことになる。そのため私は従来、音楽を作り出すシステムを開発しても、その後30分もしくは1時間の音源を録音し、それをリリースしなければならないという制限を受けてきた。アルバム形式での『REFLECTION』は、アナログ盤もCDも、そのようなものとなっている。しかし『REFLECTION』の制作に用いた本アプリには、そういった制限がない。本アプリによって、『REFLECTION』という音楽作品の、エンドレスかつ無限に変化し続けるヴァージョ ンを生み出すことが出来るのである。

こういった種類の曲の制作は、3つの段階に分けられる。まず第1の段階が、音の素材 及び旋法(モード)の選択、つまり一連の音程関係の選定である。これらは次の段階で、アルゴリ ズムのシステムによりパターン化され、探査が行われる。そのアルゴリズムのシステムは変動し、 最初に私がそこに入力する要素を並べ替えながら、絶えず変容を続ける音楽の流れ(もしくは川) を生じさせる。第3の段階が、試聴だ。一旦システムを作動させると、実際、何週間にも及ぶ長い時間を費やして、私はその作用を確かめ、素材やアルゴリズムを実行する一連の規則を微調整する。それはガーデニングと実によく似ている。つまり、種を蒔き、その後、好みの庭に育つまで、世話をし続けるのだ。

- Brian Eno


コンポジション(作品)をソフトウェアに取り込むことにより、ある特別な機会を得ることができた。1日の時間帯によって、規則自体を変更することが可能になったのだ。午前中にはハーモニーがより明るく、それが午後にかけて徐々に変化し、夕刻までには本来のキーに到達。明け方には、新たに導入された条件によって音がまばらになり、全体の速度が落ちる。

- Peter Chilvers

『Reflection』は、長きに渡って取り組んできたシリーズの最新作である。あくまでもリリース作品という観点で言えば、その起源は1975年の『Discreet Music』にまで遡るだろう。
- ブライアン・イーノ

ブライアン・イーノが新たに完成させたアンビエント作品『Reflection』を2017年1月1日(日)にリリースすることを発表した。以下ブライアン・イーノより。


『Reflection』は、長きに渡って取り組んできたシリーズの最新作である。あくまでもリリース作品という観点で言えば、その起源は1975年の『Discreet Music』にまで遡るだろう(もしくは1973年のフリップ&イーノ作品だろうか?それとも1965年にイプスウィッチ・アート・スクールで、私が最初に制作した作品 −− 金属のランプシェードの音を録音し、1/2倍速と1/4倍速のスピードで再生させた音源を重ねて録音したもの −− だったろうか?)。

何れにしても、これは後に私が “アンビエント” と呼び始めるものである。もはや私自身も、この言葉の意味を理解しているとは言い難い。想定外の範囲にまで適応するよう、言葉が一人歩きしているように思えるからだ。それでも私は、同じ時間の中で、律動的に結びつき、一つにまとまる要素を備えた音楽作品と区別するために、この言葉を今でも使用している。

この系譜には『Thursday Afternoon』『Neroli』(サブタイトルは『Thinking Music IV』)、そして『LUX』が含まれる。“Thinking Music” をコンセプトにした音楽は数多く作ってきたが、そのほとんどは自分自身のために留めてきた。しかし今、人々は、私の初期作品を、当時私が活用してきたように −− 考える行為に最適な環境を作るために −− 活用していることに気がついた。だからこそ、皆さんに共有したい気持ちが芽生えたのだ。

このような作品には別の名前もある。これらは“自動生成的”なのだ。つまり自らが自らを作り出す。作曲家としての私の役割は、一つの場所に、複数のサウンドやフレーズを集め、それらに何が起こるのかというルールを設けること。それから全体のシステムを作動させ、何が生じるかを確認し、満足がいくまで、サウンドやフレーズ、ルールを調整する。そのようなルールは確率論的であるため(ほとんどの場合、それらは、Xという働きを、Yのタイミングで行う、というようなものである)、生み出される音楽は、システムを作動させる度に異なる結果をもたらす。あなたが手にすることになる作品は、それらの結果の一つなのだ。

『Reflection』と名付けたのは、今作が私に過去を振り返させ、物事を熟考するように働きかけるからだ。自分自身との内在的な会話を促す心理的空間を誘発するように感じるのだ。その一方で、他者との会話をするときの背景音としても機能すると感じる人もいるようだ。このような作品を作る際、私の時間のほとんどは、聴く行為に費やされる。時には何日間にも渡って聴き込むことになる。異なるシチュエーションでどのようなことが生じるのか、またそれらによって、私がどのような気持ちになるのかを観察する。まず観察し、ルールを調整する。これらの作品を構成する要素は確率論的であり、様々な確率が積み重なるため、起こり得るすべてのバリエーションを理解するのに時間がかかるのだ。例えばルールの一つを「100音毎に音程を半音階5つ分上げる」というものだったりする。そしてまた別のルールを「50音毎に、音程を半音階7つ分上げる」というものとする。それら二つのルールを同時に走らせると、非常に稀だが、ある時点で二つが全く同じ音階を奏でることになる。つまり5000音毎に音程が半音階12個分上がるからだ。ただし、どの時点からの5000音がそれを生じさせるかどうかはわからない。なぜなら、あらゆる操作が、異なる形で並行して同時に行われているからである。ゆえに最終形は複雑かつ予測不可能なものになる。

アーティストという存在は、おそらく二つのカテゴリーに分類できるだろう。農耕民族と狩猟民族である。農耕民族は、一つの土地に定着し、そこを丁寧に耕し、その場所に多くの価値を見出す。狩猟民族は、新しい土地を探し求め、発見する行為自体や、まだ多くが踏み入れたことのない地に身を置く自由に喜びを見出す。私は、自分の気質上、農耕民族的であるよりかは、狩猟民族的であると以前は考えていた。しかし、この作品が属するプロジェクトがすでに40年以上に渡って続いてきたという事実は、自分の中に農耕民族的資質が多く存在していることを考えさせてくれる。

Brian Eno, November 2016


ブライアン・イーノ最新作『Reflection』は、2017年1月1日(日)世界同時でリリースされる。国内盤CDには、セルフライナーノーツと解説書が封入され、初回生産盤は特殊パッケージとなる。

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